PCS仕様書の読み方:kWとkVA、ATSとSTS、並列上限
概要: PCSの有効・皮相電力、切替、拡張条件を同じ基準で比較するための確認項目です。
PCS仕様書は、定格を同じ基準で比較して初めて選定に役立ちます。AC出力、電池条件、切替装置、拡張条件をまとめて確認してください。
kWとkVAの意味
kWは有効電力、実際に伝送される電力です。kVAは皮相電力で、電圧と電流の負担を表します。力率PFに対しkW = kVA × PFです。計算例として750 kVA、PF 0.9は675 kWに相当しますが、これはVGRID製品の定格を示すものではありません。対象仕様書で力率、連続出力、過負荷、電流上限を確認します。
750 kW級という製品区分とkVAの皮相電力は同じ意味ではありません。VGRID確認値ではLEONA-B750Kは750 kW級で、資料には自立時定格皮相出力750 kVA、最大出力825 kVAと記載されています。供給構成の有効電力銘板値と力率を確認してください。負荷の力率と無効電力要求は利用可能な有効出力に影響します。
ATSとSTS:切替はシステムで確認する
ATSは一般に機械式スイッチで電源を切り替え、STSはより速い切替が必要な場合に用いる静止型装置です。同期、中性線、バイパス、故障定格、制御、遮断時間を確認してください。LEONA-B750Kの資料には連系・自立自動切替20 ms未満と記載されています。試験条件と供給構成を確認し、STSの追加が常に必要とは限らない点に注意してください。
インターフェース確認項目
- 電池の定格・最大電圧、電流、DC保護。
- PV MPPT電圧範囲、最大電圧、入力電流、回路数。
- AC電圧、周波数、相線、力率、短絡寄与。
- 系統追従/形成、単独運転、発電機、切替装置。
- 温度、標高、保護等級、ディレーティング。
並列対応の条件
「並列対応」だけでは最大台数や現地での総出力は分かりません。承認台数、制御器・ファームウェア、通信、保護設定、試運転手順を確認します。SP250HAG2Tは指定構成で最大3台。LEONA-B750Kの最大台数はシステム設計で確認します。
選定時に依頼する資料
構成別仕様書、端子図、単線結線図、切替時間、並列制御、保護要件、供給構成に適用される証明書を依頼します。SP250HAG2T、SP375/500HAG2、LEONA-B750Kを同じ力率・運転条件で比較してください。
よくある質問
kWとkVAはどう違いますか。
kWは有効電力、kVAは皮相電力です。力率PFでkW = kVA × PFとなるため、両方の定格と力率範囲を確認します。
ATSとSTSは同じ機器ですか。
いいえ。ATSは一般に機械式切替、STSは静止型素子による高速切替に用いられます。時間と電源条件は選定機器の仕様で確認します。
後からPCS盤を並列追加できますか。
盤、制御器、ファームウェア、通信、保護、AC系統が増設に対応する場合に限ります。購入前に承認済み台数を確認してください。